ツイッタラーの弁明

Liaroの窓際戸締役です。特にソクラテスは好きではありません。

イチローになってから打席に立とうとする人が多すぎる

いやー、イチロー。スゴいっすね。

www.j-cast.com

なにかブログを書こうと思ったけど、これといったネタがない。

なので、エモい感じでイチローの話でもしてどっかの誰かが何かを始めるキッカケになれたらいいな、みたいなことを書こうと思う。

僕にとってのイチロー

小学生の頃の僕にとってイチローはまさにアイドルというかスターというか。いや、神みたいな存在だった。

世界で一番偉いのは、イチロービル・ゲイツコフィー・アナン(当時の国連事務総長)のどれかだと思っていた。

それくらい、僕の中では神だった。

結局、野球の才能のなさと環境があってなく野球が楽しくなくなってやめて(国連事務総長はなんの権力も持ってないことを悟り)、ビル・ゲイツ超えを誓って高専に行くことにしたわけだが。

しかし、その後も僕の中でイチローは人間的に学ぶべき人だった。

日々のルーティンの重要性や本番よりも準備の重要性などなど、大切なことはすべてイチローが教えてくれたと言っても過言じゃない(過言)

まぁ、延々とイチローの話をしてもいいけど、需要がなさそうなのでスタートアップと絡めた話をしたいと思う。

イチローになってから打席に立とうとする人が多すぎる

今回言いたいことはシンプルだ。この言葉に集約できる。

イチローになってから打席に立とうとする人が多すぎる」

これ。マジでこれ。

このエントリーでも言及したけど、理系の院生が起業しない。本当に。

hanaken.hatenablog.com

超頭よくて専門性もあって起業に興味もある人が、それを存分に活かせる手段を取ればいいのに色々言い訳をしてしまう。

むしろ、頭が良くて色々知っているからこそ、「あれが足りない」「これが足りない」と言い始めるのかもしれない。

打席に立ってからじゃないとイチローにはなれない。

もちろん準備は重要だが、打席に立つチャンスがあるのに立たない理由はない。

どんなに頭が良くてどんなに情報をインプットしても、やってみなきゃわからない。

バッターボックスの外からどんなに雄弁に分析できても、実際バッターボックスに入って見える風景は別世界だ。

バッターボックスに入って体験する「カーブってこんな曲がるの!?!?!?」という衝撃は、相手がどのタイミングでカーブを投げてくるかより圧倒的に重要な情報なのだ。

空振りしまくって、ボール球に手を出してしまって、三振して、そういう中で経験を詰んではじめてイチローになる可能性が出てくる。

技術力が足りない、創業メンバーがいない、メンターがいない、競合がいる、全部バッターボックスの外から言っててもかっこ悪いだけだ。ダサすぎる。

バッターボックスに立つチャンスがあるなら立てばいい。ストライクが来なくても死なないし、空振りしても死なない。むしろ、ボールの数だけストライクの可能性が高まるし、空振りの数だけヒットの可能性が高まる。

シーズンを通した戦いでは、打率を見られる。でも、面白いことに語られる記録は打率よりもヒット数だ。イチローは確かに打率もいいほうだが、語られるのはヒット数。人生においても打率の問題ではない。ヒット数だ。

今でも忘れない、第2回のワールド・ベースボール・クラシックの決勝。大会の中でのイチローの打席は褒められたようなものじゃなかった。

しかし、因縁の相手である韓国との決勝。同点で迎えた10回表。2アウトで1、3塁にランナー。ここで、イチローに打席が回り、2ストライクまで追い込まれたが粘って彼は2塁打を放ち、勝ち越し。見事優勝したのである。

みんなの記憶にあるのは、そこまでの空振りではなく決勝戦で優勝に導いたたった1本のヒットだ。

これも、彼の偉大な記録の1つにしか過ぎない。もし、ここで彼が三振していても彼の偉大さはちっとも霞まない。

それは、彼がひたすら打席に立ってバットを降っていることで生み出されるヒットがあるからだ。

イチローはいきなりメジャーを目指したわけじゃない(はず)

当時の本人に聞かないとわからないけど、彼はバットを持ったその日からメジャーリーグを目指したわけじゃないし4257本安打を目指したわけじゃない。

野球を楽しんでいるうちに、甲子園が見えて、プロ野球が見えて、メジャーリーグが見えて、そして4257本安打が見えてきたはず。

最初から、大きく具体的な目標がなくてもいい。いや、むしろそんなの最初からはない。

まず、小さくても見える目標を追いかけることだ。プログラミングでもデザインでもなんでもいい。自分の欲しいものや普段使っているサービスを真似て作って見るだけでもいい。最初は何かの真似事や劣化版的なことしか出来ない。そして、誰かに見せたり使ってもらう。小さな打席でも打席の外でふんぞり返ってるよりずっとマシだ。

開発力を上げるもっともいい方法は何かを目標物を決めて開発することだし、いいサービスを作る方法を学ぶのにもっともいいのはサービスを作ること。

そして、スタートアップを上手くやる方法を学ぶのにもっともいいのはスタートアップをすることだ。スタートアップにおける成功要因でもっとも重要なのは、開発力でもなく、知識量でもなく、賢さでもなく、スタートアップでの経験なのだ。

最後に

とにかく、打席に立とう。

空振りしてもかっこ悪くはない。

打席に立っている君の姿は君が思う以上にカッコいい。

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