思考のフレームワーク
思考のフレームワーク
思考には人それぞれの“癖”という名のフレームワークがある。
思考の型と言い換えてもいいかもしれない。
フレームワークはそれぞれ微妙に形の違う世の中の事象を同じ型にはめ込むことで、本質的ではない細々とした要因を削ぎ落とし、抽象化することでより良く事象を解釈出来るようにする。
フレームワークは優れた洞察力を与え様々な事象をシンプルに捉えさせてくれる。そして、本質を見抜いたように感じられる。
人を納得させなければならないとき、フレームワークは役に立つ。
納得させるとは、つまりその相手にとって受け入れられる説明をするということなので、シンプルでわかりやすく本質的な説明を与えるフレームワークは役立つ。
フレームワークの危険性
ただこのフレームワークの危険性は、それが変わるだけで同じ事象が全く別の解釈になる可能性が大いにあるところである。
人はときにその型には全く合わない事象をも無理やりその型にはめ込んでしまう。
そして、最も憂慮すべきはフレームワークはブラックスワンにさえそれらしい説明を与えてしまう。
ブラックスワンとは、事象が起きる前には予測し得ないインパクトの大きい事象である。この世界は複雑な系であり、バタフライ効果で例えられるように初期値鋭敏性がある。
しかし、人間は起きた事象を解釈することで受け取ることができる生き物なので、それらしい説明をしてしまう。そして、優秀なフレームワークはブラックスワンにシンプルでわかりやすく本質的に見える説明を与えてしまう。
頭でっかち
頭でっかちになるというのは、あるフレームワークに囚われることなのかもしれない。
優れたフレームワークを手に入れることで様々な事象がシンプルに見え、ときには成功体験も与える。
そうすると、生存者バイアスから自分の中で(ときに無意識的に)そのフレームワークが万能だと錯覚する。
すでに起こった事象に対して、無理にその思考の型にはめ込んでいき説明した気になる。
未来の予測やアイディアに対しては、綺麗にハマらないものは起こりえない未来だと否定してしまう。
ネタがなかったのでふと考えた雑感でした。
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